基礎知識

定量的な表現

「実験ノート」やレポートを記述する際には「定量的な表現」が求められる。「定量的」の字義は「対象の状態を連続する数値の変化に着目してとらえること(大辞林 第3版)」であり、ここでは「現象や状態を、数値を用いて具体的に記述する」と考えれば良い。

例えば「去年との身長の違い」を記述する際、

  1. 身長が去年よりも伸びた
  2. 身長が去年より1.5 cm伸びた
  3. 身長が1.5cm伸びて164.5 cmになった
  4. 身長が去年の163.0 cmから約0.92%伸びて164.5 cmになった
などの表記が考えられるが、1.は「定性的表現(大小や多寡といった性状を表す)」であり、2.〜4.が「定量的表現」となる。

三つ定量的表現の中でも、2.は定量的な情報をほとんど与えない、不適切な表現である。一方、4.は基準が明記されてかつ変化の程度もわかるので、最も適切と言える。