骨格筋の収縮
方 法
記録法と刺激法
記録法:等張(力)性収縮記録法および等尺性収縮記録法
筋収縮の記録法には、等張(力)性収縮記録法と等尺性収縮記録法の2種類がある(→教科書、図3-6)。
- 等張(力)性収縮記録法
荷重を一定にして筋長の変化を測定する。
等張(力)性収縮では、筋の一端を固定し、他端に一定の荷重(重り)を掛け、レバーなど適当な記録用具と接続して収縮の様子を記録する。記録された曲線は「短縮曲線」と呼ばれ、収縮した筋は[荷重]×[短縮高]の仕事をおこなう。
- 等尺性収縮記録法
筋長を一定にして張力を測定する。
等尺性収縮でも、筋の一端を固定するが、他端は歪みセンサに接続する。歪センサは筋が発生する張力を検出し、電気信号に変換(トランスダクション)する。記録された曲線は「収縮曲線」と呼ばれ、筋の収縮に伴う張力変化を示す。
本実習では、ウシガエルの腓腹筋の筋収縮を後者(等尺性収縮記録法)によって記録する。
刺激法:直接刺激および間接刺激
神経-筋標本の電気刺激には、直接刺激および間接刺激の2通りの方法がある。
- 直接刺激
刺激電極を腓腹筋の筋腹に当てて電流を流す。
- 間接刺激
刺激電極を坐骨神経に当てて電流を流す。この刺激法の場合、腓腹筋の収縮には「神経」・「シナプス」・「筋」の3要素が関与する。
いずれの方法による刺激をおこなうかについては、個々の実験項目内に示されている。