基礎知識

数学の基礎

単位と補助単位について

生理学実習で用いられる単位のうち、主だったものを以下に示す。概略を思い出すとともに(ただし、いくつかについては別項で解説する)、記号・略号も覚えておく。
用 途読み(記号)
距 離メートル (m)
時 間秒 (s, sec), 分 (min), 時 (h, hr)
速 度m/sec など
回 数回 (times)
頻 度times/min, times/sec など
容 量リットル (L)
モ ルmol
モル濃度M = mol/L
※ リットル(L)は、小文字や筆記体の小文字で表記されることが多いが、本 Web 資料では誤解を避けるために L を用いる。

単位に、以下に示すような「補助単位」を付けて 103 (または 10-3) 区切りのスケール変換をすることがある。とくに著名な例は「距離」であり、メートル (m) に 103 を表すキロ (k) を付ければキロメートル (km) となる(1 km = 103 m)。逆に、10-3 を表すミリ (m) を付ければミリメートル (mm) となる(1 mm = 10-3 m)。

補助単位は、距離以外の単位にも同様に付くが、とくに本実習では距離の他、秒、モル濃度、容量などと組み合わせることが多い (mm, msec, μsec, mM, mL)。また、近年では、コンピュータの記憶容量 (バイト, B) と組合わせて目にする機会が増えている (例えば kB, MB, GB)。【豆知識】厳密には、コンピュータの 1 kB は 1,000 B ではなくて 1,024 B である。これは、2進数がベースにあるコンピュータにとって、1,000 よりも 1,024 (= 210) の方がキリの良い数のためである。
補助単位読 み意 味
Tテラ1012 = (1,000)4
Gギガ109 = (1,000)3
Mメガ106 = (1,000)2
kキロ103 = (1,000)1
  100 = (1,000)0 = 1
mミリ10-3 = 1/(1,000)1
μマイクロ10-6 = 1/(1,000)2
nナノ10-9 = 1/(1,000)3
pピコ10-12 = 1/(1,000)4

なお、上の表に示したより大きな/小さな補助単位も存在するが、生理学実習(および日常生活)では滅多に使われないので割愛した。また、10±3単位という原則からは外れるが、主に特定の単位と対になって常用・多用される補助単位に次のようなものがある。
補助単位+単位読 み意 味
cmセンチメートル1/100 m
dlデシリットル1/10 L
hPaヘクトパスカル100 Pa